「女の一生」第二部 サチコの場合

mizuka082006-10-04

遠藤周作の「女の一生」第二部 サチコの場合 を読んだ。


また最後泣きました。
途中から予想出来る結末だったけど、やっぱり悲しい。


アウシュビッツで実際に起こったキリスト教神父の話と、日本のサチコのストーリーの二部構成。


二つ思った事を。
一つ目は、サチコという平凡な女性の目を通しての物語だったので、戦争に対して鈍い感覚しかない私だけれども、ちょっとだけ近く感じる事が出来た。
なんで戦争なんてするんだろう、、、って思う、実際。


二つ目は、宗教というものを敬遠している私だけれども(文化としての宗教を知るのは好き)なんとなく、キリスト教の(遠藤流キリスト教か?)教えの一部が分かった気がした。
「隣人を愛せよ」という教え(?)があるけれど、素晴らしい気持ちがしてしまった。
言葉にすると陳腐だけどね。
俗物の私はきっと、心から隣人を愛している人を見たらイライラしてしまう気がするんだけれども、隣人を愛せれば全てOKなのだな、きっと。


第一部を読み終わった時に書いた感想で「キクは純粋すぎて、私だったらそんな事しない」みたいな事を書いたけど、第二部の最後に”現代の子”が同じような事を作品中で言っていて、「本当の恋愛はなくなってしまった」と言われていた。
…。汗
なくなってしまいました、、、はい。
すみません。